読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

インターネット広告について考えてみた

インターネット広告市場について、WEB媒体・メディアの人間が考えたことを、とりあえず徒然なるままに書いてみます。

2015年のインターネット広告市場がどうなるかを考えてみた

既に、多くの記事があがっていますが、

自分なりにも2015年のインターネット広告を、メディアの視点から考えてみました。

 

(1)3P時代、純広告とネットワーク広告の境がなくなる

(2)動画コンテンツの重要性が増し、視聴者を抱えたメディアが伸長

(3)本格的なデータ活用時代、自社データの把握・整理が喫緊の課題に

(4)企業がコンテンツを作る時代、WEBメディアはオリジナリティが鍵に

(5)各種ウェアラブル機器による新しいメディアの形が生まれる

 

と、5つにまとめてみました。1つずつ説明していきます。

 

(1)3P時代、純広告とネットワーク広告の境がなくなる

 これまでは、広告が入っていない「空き枠」をいかにマネタイズするか、という視点でネットワーク広告を運用されてきた方が多いと思います。

確かにこれまではそうでしたし、だからこそ、“サブ”的な扱いをして「とりあえずGoogleで」という考え方で行っていても一定の収益を作ることができたと思います。

 ただ、これからは「Programmatic」領域に対応しないと収益を増やすことができなくなる時代になってきました。2014年、Rubicon ProjectやPubmaticなどの「Private Market Place(以降PMP)」の海外ベンダーが続々と日本上陸を果たし、Googleも日本でのPMPを推進。電通も名乗りを上げるなど、これまで純広告の取引とは別の取り組みだったネットワーク広告市場に、純広告的な考えが入ってきます。

 そこで重要なのが「Premium」な媒体であること。ユーザーをしっかり抱え込んだ媒体でなければ、そして企業のブランドイメージを毀損しないメディアでないと広告出稿はできません。

 そして、最後にその取引が「Private」で行われていくということ。これまでネットワーク広告には「アドベリフィケーション」の考えから、なかなか手を出してこなかった、優良企業が上述のような仕組みが整ったことを契機に、管理しやすくデータも一元で見られるため、ネットワーク広告への取り組みが増すと思われます。そこには、海外のメーカーも多く存在しており、自社の紹介文などの英語対応が必須になってきます。

 今までのような「空き枠」として、という考えから、前述の3P、「Programmatic」「Premium」「Private」の3つを理解し各プラットフォーム事業者との対応をして、純広告のような取引形態をしていく。さらには海外のメーカーにも視野を広げるなど、まったく違う時代に突入してきた感じがあります。

 

(2)動画コンテンツの重要性が増し、視聴者を抱えたメディアが伸長

 動画コンテンツの重要性は2014年にも語られ、もう十分に伝わっているかもしれません。ただ、これはテキストコンテンツ時代にもありましたが、動画広告の収益を得るために、情報価値の薄い動画を用意したり、視聴数を稼ぐために“釣り”タイトルでユーザーを誘導するような動画コンテンツが増えそうです。一時的にはそういったサイトにも動画広告が表示されることもあると思いますが、ユーザーが価値が薄いと感じたコンテンツはやはり視聴者が離れていきます。そうして、ちゃんとユーザーを抱えて、動画視聴をするマインドをもったメディアが残っていくでしょう。

 

▼下記のような気合の入った動画コンテンツが残っていってほしいものです。


迷惑メールを実写化してみた - デイリーポータルZ:@nifty

 

(3)本格的なデータ活用時代、自社データの把握・整理が喫緊の課題に

 前述の(1)や(2)でもユーザーに支持されることや、優良なユーザーを抱えることを言っていますが、そもそも自社メディアに訪れているユーザーをちゃんと把握できているメディアがどこまでいるか、現時点では甚だ疑わしい限りです。2012年頃から始まったDMPブームも、一旦落ち着き始め、ついに活用フェーズにきたと感じる中、こうした自社ユーザーの把握や、自社の保有データの特徴を整理することで、次の打ち手が見えてくると思われます。

 

▼DMPプレイヤーのまとめ


国内DMPプレイヤー | RTB SQUARE

 

 保有データの可視化とその活用ができる企業とできない企業の差によって、大きく開きが出てくる年になりそうです。

 

(4)企業がコンテンツを作る時代、WEBメディアはオリジナリティが鍵に

 2014年のインターネット広告業界の流行語といえば、「コンテンツマーケティング」か「ネイティブアド」ではないでしょうか?

 「ネイティブアド」にはまだまだ解釈が色々ありますので、ここでは言及しませんが、どちらにせよ、「コンテンツの重要性」が語られた一年だったと思います。その動きを受けて、企業側が自社サイト内にコンテンツを格納していくモデルでの「オウンドメディア」が増えてきました。従来の「企業サイト」と違い、自社製品の話をするためのブランドサイトではなく、消費者とのつながりを作ろうとする取り組みで、多くの企業が情報サイト顔負けの内容を展開し始めました。

 さらにスマートニュース、Antenna、Gunosyといったキュレーションメディアが台頭し、ユーザーの情報の取得方法が、「検索を使った能動的なモデル」から「アプリからのまとめを読む受動的なモデル」に変わってきています。

 こうなると、より大事になってくるのは、各メディアの発信する情報のクオリティ。どのメディアでも同じ情報なのであれば受動的な情報収集で構いませんが、そのメディアならではの切り口や扱うネタなど、それぞれのメディアのオリジナリティにファンがつき、そのファンに向けてのメッセージは、そのメディアならではの切り口が必要になる、といった形で、新しいメディアとユーザーの関係性が構築されていく事になると思います。

 

(5)各種ウェアラブル機器による新しいメディアの形が生まれる

 最後に、2014年もスマートフォンによって、アプリによるコミュニケーションが一般化したように、2015年もバンド型のものやグラス型のものなどの各種ウェアラブルな機器がどんどん市場に登場していきます。今はまだゲームなどの世界かもしれませんが、オキュラスなどのVR(Virtual Reality)も出てきており、新しい形でのユーザーコミュニケーションが一般化しはじめるかもしれません。

 こうした新しいハードに対して、どこがどのようなコミュニケーションを取るか、新しい市場が生まれる兆しはそこにありそうで、そこは「インターネット広告」という括りではない世界になっていると思います。

 

とまあ、好き勝手に今年の想像をしていますが、とにかく足元をしっかりやりながら、妄想を妄想のままにせずに、色々とチャレンジしていければと思います。